就職状況と求人協力依頼
就職担当 桑原一成
昨年度、村岡茂信教授、就職部の市富亜紀子さんと共に就職指導に当たってきました。お陰さまで昨年度本学科学生の就職活動は活況を呈し、その後の予期せぬ経済危機による内定取消し問題に巻き込まれることもなく、就職志望者の99%が本年4月1日に無事社会人として羽ばたいていくことができました。
引き続き本年度も、西川出教授、市富さんと新たにタッグを組んで、学生全員との個別面談、面接練習や履歴書、エントリーシートのチェック、企業の人事担当の方々との面談、学生への情報提供といった役割に取り組んでおります。数多くの企業の方々と面談させていただく中で、様々な企業で本学科OBの方々が重要なポストに就いておられることを知り,採用意向度という点で関西大学ランキングの上位に食い込む大阪工業大学のブランド力が、OBの皆様の長年の頑張りによって支えられていることをつくづく実感する次第です。
一方、様々な業界の方々から最近の業績や本年度の採用活動についてうかがうにつれ、昨年来の経済危機が我が国の産業界全体にいかに大きなダメージを与えているかを再認識させられる次第です。皆様の生活も少なからず脅かされていることと察します。皆様が一刻も早くこの危機を乗り切られることを切に願うばかりです。
さて、この不況の煽りを受けて本年度の就職活動は昨年度の好調から一変し、大変な苦戦を強いられております。本年3月1日の時点で本学科に寄せられた求人数は前年比86%にとどまる程度ですが、大手企業が軒並み採用人数を大幅削減してきた中で、5月1日時点の内定率は25%と、前年の48%から半減しております。採用人数の削減に伴って当然ながら選考基準も高く設定され、学生にとって内定を勝ち得ることは数字が表す以上に厳しい難関となっているようです。大手企業が選考時期を遅らせたことによる混乱も見られます。当初から採用活動を中止した企業に加え、この時期早々に採用活動を切り上げる企業も多く見られます。このように今後の展開を予想することが困難な状況にあります。
この緊急事態に本学は、全学科の関係者を対象として就職指導の徹底に関する会議を定期的に開き、学科間の情報交換を行い、また教員全員にも研究室所属学生の就職活動の把握や履歴書、エントリーシートのチェックを分担してもらう体制を敷いて大学全体で対応しております。しかし残念ながら、これらの対策の効果はまだ見えてきていません。ちなみに、昨年度内定取消し問題が浮上した際にも本学はいち早く卒業延期措置をとり、積極的に対応してきました。
皆様の中には、採用活動に多少なりとも影響をおよぼせる方も多いかと存じます。企業にとってもこれまでに経験のない厳しい局面ではありましょうが、今こそ優秀な人材を確保し、ものづくり技術の担い手を育てる絶好のチャンスであると前向きにとらえられ、引き続き本学科への積極的な求人をお願いする次第です。