機械工学科 副学長 川田 裕
常翔学園の近況について 
同窓会の皆様、本年4月に副学長を拝命した川田裕です。新しく設置された職ですので手探りですが、学園、大学の発展のために貢献しようと考えております。

学園の近況について、ご説明致します。

昨年2012年は学園90周年を迎え、10月1日にリーガロイヤルホテルで祝賀会を盛大に開きました。また学園発祥の地である大阪市立豊崎中学校(大阪市北区本庄東)内に記念碑を建立すると共に多くの事業を行いました。常翔学園グループの3大学、2高校、2中学は学園の理念を共有し発展してきており、全学生生徒数は23,000人と私立大学法人中で21位に入る規模にまでなりました。学園は90周年を機に次の100周年に向けた行動計画J-Vision2022を策定し、これに従って構成教育機関がそれぞれの目標を定め、それに向けて計画的に経営しようとしています。(http://www.josho.ac.jp/message/korekara.pdf を参照下さい)

またこれに伴って2010年から各部署で第Ⅱ期中期計画(2013~2017年度)を策定し、4月よりスタートしました。定期的にその達成度をフォローする活動も行っています。

前回も触れましたが、現在の大学が置かれた環境は、大学受験人口は1992年の120万人から2007年~2011年には70万人へと減少しました。今後2017年まではほぼその人口は変化せずに横ばいですが、2018年からはまた急激に低下することは周知のとおりです。これは大学関係者には所謂"2018年問題"として知られており、2018年までに大学はこれまで以上の努力を重ね、さらなる発展とブランド力向上を目指すことが重要です。

このような背景の下で中高大連携教育についてその重要性が認識されてきました。2011年の理事就任後、「設置学校連携担当理事」を拝命し、2011年度に中高大連携検討委員会を、2012年度はそれを発展した中高大連携推進委員会を発足し、その委員長とし課題と対策について検討を重ねてきました。それを受けて、2013年度からは学園本部に連携教育推進機構が設置され、中高大の連携を加速するべく活動しております。これまでに他大学の事例調査等と構成員間の議論により、問題点の抽出、連携教育目標の設定、各学校教員の懇親会、各種時系列のデータ整理などの活動を通じて、"2018年問題"への一つの具体的な対応策を確立しようとしています。

3大学の連携活動の一環として、社会人基礎力育成グランプリ大会などへの参加奨励活動も行っています。3大学の学生が練習会を通じて発表について各大学教員からの意見を聞くと共に、他大学の発表を参考に発表内容、方法を改善し、3大学が大会で上位入賞を狙おうというものです。幸いにして2013年3月には大阪工業大学工学部機械工学科羽賀教授の研究室が人工衛星以来2度目のグランプリを勝ち取り、大阪工業大学のレベルの高さを強くアピールできたのは大変良かったと思います。

本年度から本学園は、学校法人常翔啓光学園と法人合併し、常翔啓光学園中学校、同高等学校を学園設置学校として、"学園の正式メンバー"に迎えました。常翔啓光学園中・高校には、元大阪工業大学工学部電気情報通信工学科の里村裕教授が校長として着任され、教育面で成果を挙げておられます。我々としては心強い仲間が加わったと言えるでしょう。

梅田新キャンパス構想については、2011年11月に大阪市から旧梅田東小学校跡地(大阪市北区茶屋町)の一般競争入札に参加し落札しました。現在、坂口理事長を委員長とする「常翔学園梅田新キャンパス開発推進プロジェクト」を中心に開発計画が検討されています。この場所は大阪北の中心地であり、学園のシンボリックな「知」の拠点を形成すると共に本学のブランド力向上に貢献するものと期待されています。

以上、学園の動きについて報告させて頂きましたが、今後同窓会の皆様には大阪工業大学と共に、学園の活動に対してもご理解とご支援を賜りますようにお願い申し上げます。