機械工学科 学科長 桑原 一成
学科長を拝命してから無事一年が過ぎました。この一年間、例年の学科長業務に加え、梅田新キャンパスの開設にともなう改革の準備、発展コースの教育プログラムに対するJABEE審査といった重要事項に学科の代表として当たり、至らぬところも多々ありましたが、学科教職員一同の協力、助言に支えられて何とか最低限の役割を果たすことができました。同窓会の皆さまには新入生オリエンテーション、工作・実験フェア、社会・学生要請検討会、卒業記念パーティなどの学科行事に相変わらず強力にご協力、ご支援いただき、心からお礼申し上げます。

学科の近況について先ず報告させていただきたいのは、JABEE認定継続審査の結果です。昨年度11月9日(月)、10日(火)の二日間にわたり実地審査が行われ、発展コースの教育プログラムの保証・改善実態が厳しく調べられました。結果はと申しますと、学習・教育達成目標の達成度評価方法、PDCAサイクルを回すための活動実態などに疑問符が付けられ、残念ながら、認定継続であるが中間審査を要するという胸を張ってご報告できるものではありませんでした。しかしながら、社会・学生要請検討会の活動実態は高く評価されました。皆さまの毎年のご協力に改めてお礼申し上げます。この結果を受けて、これまでの活動体制を解体し、新たに機能的な体制を築くことを模索しております。詳しくは井原先生の報告をご覧ください。

次に同窓会、学科の双方に関わる喜ばしい行事二件について報告させていただきます。昨年度3月24日(木)に、同3月末をもって定年退職を迎えられた池田隆治先生の歓送会を開催しました。前田親良先生もお祝いに駆け付けられ、池田先生が本学に着任された経緯、池田先生、前田先生の若き日のご活躍、当時の学科の様子などの話に花が咲きました。池田先生は引き続きものづくりセンターの副センター長を務められますが、長らく池田先生にお願いしてきた同窓会と学科のパイプ役を学科で引く継ぐことが求められつつあります。その時にはいっそうのご協力、ご支援をお願いすることと存じます。

本年度4月11日(土)には、昨年の秋の叙勲にて瑞宝中綬章を受賞された眞﨑才次先生の祝賀会を開催しました。非常勤の先生方と学科教職員の教務懇談会と同時開催でしたが、非常勤の先生方、ものづくりセンターの先生方に加えて古川清会長、前田親良先生にも参加していただき、眞﨑先生の栄誉を盛大にお祝いしました。非常勤の先生のお一人が、眞﨑先生が本学ご卒業後に大阪大学大学院で在籍された精密工学専攻の出身者であることが判明するといった展開もあり、会場は大いに盛り上がりました。眞﨑先生からは「正直言って初めて叙勲を実感しました。非常勤の先生方からも過分のお祝いの言葉をいただきました。」とお礼をいただきました。

本年度は137名の新入生を迎え入れました。2年生146名、3年生133名、4年生167名を加えると、学部生は総勢583名になります。全学的に大学院進学を勧める中、34名が博士前期課程に進学しました。博士前期課程2年生32名、博士後期課程2名を加えると、大学院生は総勢68名になります。これらの学生の教育に学科教員16名、客員教員1名、非常勤の先生方10名、学科事務員3名、ピアサポーター5名で当たっておりますが、昨今、多様な学生支援が求められる中、皆さまの豊富なご経験、ご人脈を活かした支援を加えることができれば、この上ない学科の強みになるかと存じます。