藤原敏雄相談役ご逝去のご報告

同窓会の元会長・相談役の「藤原敏雄」様が、去る1月27日(土)、肺疾患の為に享年79歳の生涯を全うされました事を謹んでご報告致します。 ここに、同窓生を代表し追悼の意を表すと共に、ご親族の皆様方にはご落胆ご悲嘆のほどいかばかりと拝察申し上げ心よりご弔辞を申し上げます。

 

追 悼 文

 藤原先輩は1963年ご卒業で三菱重工業株式会社に就職、その後株式会社タクマ(当時田熊汽罐製造株式会社)に転職され、熱エネルギープラントの技術者として従事した後、本部長、常務取締役、常任監査役等を歴任されました。同氏はボイラを始めとする熱エネルギー技術・廃棄物処理技術に精通されており、退職後藤原技術士事務所を設立、幅広い知識と経験を活かし環境・エネルギーに関する技術コンサルタント、ISO14001審査員補、更に、「NPO法人奈良環境カウンセラー協会」の理事長として亡くなる直前まで持てる技術の伝承に精力的に活動されていました。

 同窓会に於いては、2007年第13代同窓会長に就任、2009年までの3年間会の運営と発展にご尽力をいただきました。従来、同窓会長は学科長経験の先生が務められていましたが、小山富夫先生、北條勝彦先生の退職によって卒業生の教員がいなくなり、それを機に同窓会長を「学外卒業生から」という機運が高まりました。そして先輩が「最初は俺がやるので、古川は跡を継げ」と申され学外卒業生としての初代会長を務められました。そしてそれまでの卒業生の親睦を中心とした活動から、大学の発展に寄与する方針を示され、在校生支援を始めとする学内で最も活動している組織の礎を築かれました。

私は、株式会社タクマで先輩がボイラ技術部門から、環境技術部門の技術本部長に就任された数年間、直属の部下として仕えました。同社がボイラ製造メーカーから環境装置プラントメーカー、更には再生可能エネルギーの活用と環境保全の分野におけるリーディングカンパニーへと飛躍する屋台骨を背負われただけあって技術的には素晴らしいものを持っておられ、「技術の要」としてなくてはならない存在感のある方でした。非常に温厚で、仕事には厳しかったが頭から押さえつけられるという様な事はなく、困った事があればいつでも言って来なさいというタイプで、様々な場面で重要な決断と適切なアドバイスをいただきました。部長代理から部長職の時代で、最も密に接し指導していただき、助けていただいた上司でした。同窓会活動に於いても、相談役として「古川、思う様にやりなさい」と常に強力なバックアップをいただきました。株式会社タクマ時代、又、後を継いだ同窓会長と「縁」を感じると共に、「藤原さんに出会えたからこそ、今の自分がある」と深く感謝しています。

 我々後輩は藤原先輩のご意志を継ぎ、学園と大学の発展に微力ながら取組む事をお誓いすると共に、学園・大学の発展、同窓会活動、我々後輩に対するご指導等の多大なる功績に感謝を申し上げ、お別れのご挨拶とさせていただきます。

ごゆっくり、おやすみください。

合 掌

平成30年5月
大阪工業大学機械工学科 前同窓会長
古 川  清